姫路風俗求人に応募した妹

多分、あと二〜三ヶ月もすれば妹は実習生とならなければという時期になりました。
強制的に風俗の仕事はやめなくてはならなくなるでしょう。
二足のわらじをはけるほど、甘い仕事ではありません。
そのときに先立つものがないと嫌だから、姫路風俗で働いていたのだと思います。
妹にしては、真面目に考えたプランだったと思います。
ただどんな思いで姫路風俗求人への応募を考えたのか?
数日後、机に怪我の病状が安定した彼と再び同棲すること、よって家を出て行く旨が書いてある手紙が置かれていました。
はは〜んと思っていると、置き手紙の裏面に「黙ってくれてたなんて予想外」と一言書いてありました。
私は妹にどんな人間だと思われているんだと思わず苦笑してしまいましたが、その手紙はそっと机の引き出しにしまいました。
何だか悔しい気持ちになった私は家の近くのコンビニへ走りました。
そして、引越祝いと称して幾らかの現金を妹の机に置いておきました。
あれから2年。
妹は今、姓も変わり、下町の皮膚科で元気に看護婦をやっているそうです。

妹が風俗嬢だと知った瞬間、一番頭に浮かんだのは、交通事故で運ばれてくる急患たちの顔でした。
怪我こそないものの、きっとあの時の私はあんな顔をしていたんじゃないかと思います。
妹が風俗嬢?ふざけるなよ!
誰かにバレたらどうしようと、自分の事ばかり心配していた時期でもありました。
いっそ両親に相談して、風俗の仕事をやめさせ、それまでの生活費を全額支援して貰おうかなどと考えたりもしました。
しかし、結局それも実行に移せませんでした。
私は妹に1つだけ決定的なコンプレックスを抱いています。
それは行動力です。
私は言われた通りのことは出来るし、きっとこれからもこの性格を中心として生きていくのだと思います。
しかし、妹は私とは真逆で自分がこうと決めたらテコでも動かない性格です。
これは子供の頃からずっとそうでした。
それに折角頑張っている妹を無理に苦しめることもないと思いました。
そうして数ヶ月が経っても、妹は姫路風俗で風俗嬢として働いていました。